はじめに
コット(キャンプ用の簡易ベッド)を選ぶとき、最初に決めるべきなのが「ハイにするか、ローにするか」です。高さが20cmほど違うだけですが、入れられるテント、寝起きのしやすさ、冬の冷え方まで変わってきます。このガイドでは、ハイとローの違いを5つの基準で整理し、両方に切り替えられる2WAYタイプの考え方と、中古で買うときの確認点までまとめます。
ハイコットとローコットの基本的な違い
一般的に、座面の高さが15〜20cm前後のものをロー、35〜40cm前後のものをハイと呼びます。数値は製品によって前後するので目安として見てください。
| 項目 | ローコット | ハイコット |
|---|---|---|
| 座面の高さ | 約15〜20cm | 約35〜40cm |
| 重量・収納 | 軽く小さい傾向 | 脚のぶん重く大きい傾向 |
| テントとの相性 | 天井の低いテントでも使える | 天井高が必要 |
| 寝起き・腰掛け | 立ち上がりに力が要る | ベンチ感覚で座れる |
| コット下の活用 | ほぼ使えない | 荷物置き場になる |
| 冬の冷え | 地面付近の冷気に近い | 冷気の層から離れやすい |
選ぶ基準は5つ
1. 使うテントの天井高
最も重要な基準です。ソロ用ドームテントや軽量テントは室内高が100cm前後のものが多く、ハイコットを入れると座ったときに頭が天井に当たります。壁際は幕が内側に傾いているため、高さがあるほど肩や寝袋が幕に触れて結露で濡れやすくなります。小型テントで寝るならローが基本です。
2. 寝る以外の使い方
ハイコットは高さがチェアに近く、日中はベンチとして使えます。タープ下で荷物置きにしたり、腰掛けて靴を履いたりといった使い方ができるのはハイの強みです。ローは「寝る専用」と割り切る道具になります。
3. 冬の底冷え
コットは地面から浮くため、マット直置きよりは地面の冷えを受けにくい道具です。ただし下を空気が流れるので、気温が低いと背中から熱を奪われます。冷気は低い位置に溜まるため、ローのほうが影響を受けやすい傾向があります。どちらを選んでも、冬は断熱力のあるマットの併用が前提です。
4. 重量と収納サイズ
ハイは脚パーツのぶん重く、収納も大きくなります。徒歩・バイク・公共交通機関でのキャンプならロー、車で運ぶオートキャンプならどちらでも、という判断が現実的です。
5. 設営のしやすさ
コットはフレームに生地を張るときに力が必要です。レバー式で脚をはめられるモデルは力が要らず、非力な方や冬のかじかんだ手でも組み立てやすくなります。ここは高さよりも脚の固定方式で差が出る部分なので、購入前に確認したいポイントです。
迷ったら「ハイ/ロー切替」の2WAYタイプ
テントを買い替える可能性があるなら、脚の付け替えで高さを変えられる2WAYタイプが失敗しにくい選択肢です。
[Helinox コットワン コンバーチブル](/items/helinox-cot-one-convertible) は、サイズ1900×680×160mm・重量約2.19kg・耐荷重約145kgのローコットで、別売りの [Helinox コットレッグ](/items/helinox-cot-leg) を足すとハイスタイルに変えられます。まずローで使い始め、必要になった時点で脚を買い足せるのが利点です。
体格の大きい方や寝返りが多い方には、幅広・長めに作られた [Helinox コットマックス コンバーチブル](/items/helinox-cot-max-convertible)(約3.2kg)が候補になります。重量は増えますが、こちらも脚の追加で高さを変えられます。
| モデル | 重量 | 中古相場の目安 | 向く人 |
|---|---|---|---|
| コットワン コンバーチブル | 約2.19kg | ¥18,000〜¥28,000 | 標準体型・軽さ重視 |
| コットマックス コンバーチブル | 約3.2kg | ¥28,000〜¥42,000 | 大柄な方・広さ重視 |
| コットレッグ | — | ¥4,000〜¥7,000 | ハイ化したい人の追加パーツ |
中古相場は時期や状態で変動するため、あくまで目安として捉えてください。
中古コットを買う前のチェックポイント
- 生地のたるみ — 張りっぱなしで保管された個体は伸びていることがある。寝た状態の写真や使用回数の記載を確認する
- フレームの曲がり・へこみ — ポールの継ぎ目がスムーズに入るか。曲がりがあると生地を張る力が極端に重くなる
- 脚パーツの本数 — 脚が1本でも欠けると使えない。2WAYタイプはハイ用の脚が付属するかどうかで価値が変わる
- ショックコードの伸び — ポール内のゴムが伸びていると組み立てに手間がかかる。交換は可能だが、その分を見込んだ価格か判断する
- 収納袋の有無 — フレームが長いため、専用袋がないと持ち運びに困る
コットとあわせてチェアやテーブルも揃えるなら、キャンプカテゴリから同じ高さ帯のギアを比較できます。ロースタイルで統一するのか、ハイスタイルで揃えるのかを先に決めておくと、サイト全体の使い勝手がまとまります。
まとめ
コットのハイとローは、使うテントの天井高と寝る以外に使うかどうかでほぼ決まります。小型テントで寝るだけならロー、タープ下やシェルターでベンチ兼用にするならハイ。決めきれない場合は、あとから脚を足せる2WAYタイプをローから始めるのが無駄の少ない選び方です。季節を問わず、マットの併用を前提に考えておくと快適さが安定します。